それが僕の大切にしていることだと社長の小山内氏は言う。その信頼が社内に強い求心力をつくり、お客様を強力に引き寄せる引力になっている。名古屋で活躍していたスタッフが地元・東京へ戻ることを機に新橋にも手打ちパスタとワインの店「OSTERIA Pagina オステリア・パージナ」をオープンさせた。スタッフは引き続き活躍をみせるなど、同社の事業展開は社員の信頼のリレーで広がりをつづけ、現在4店舗を展開中。
一号店である「TRATTORIA Pagina トラットリア・パージナ」。緑と陽だまりが遊ぶ空間と料理が日常をさりげなく特別にしてくれる
目利きの料理人が選び抜いた食材だけで手間ひまかけてつくり上げる一皿は、これ以上にない食材のおいしさが引き立てられている
予約なしで、ふらりとランチに寄ってみた。12:00時よりまだ少し早い時間のため客はまだまばらだったが、見渡すとテーブルの多くはすでに予約済みだった。予約なしで来たことに少し気恥かしさを感じながらも、窓から広がる公園の緑と柔らかな日差しが店内を満たし、優しいスタッフのサービスで気分はすぐに心地よさに変わった。一号店である「TRATTORIA Pagina トラットリア・パージナ」は久屋大通に面しているが集客に適した場所とは言い難いところにある。にもかかわらず時間と共に、テーブル席はすぐに客で埋まっていった。
今日は少し特別なランチを楽しみたい若いカップルから、常連らしき紳士に、ビジネスマン、久しぶりの会食を楽しむ女性達・・・その風情から広い客層の気分を掌握できる店であることがわかる。
「手打ちパスタは手間がかかるので、毎日ランチにお出しするのはちょっと難しいんです。クオリティーは落とせないですから。でも、月曜日だけは特別にランチでお出ししているんです。だから、ほとんどのお客様はそれがわかっていて足を運んでくださるんです。で、別の日は手打ちパスタとは違うメニューを楽しむ。週に2回来店してくださるというお客様も少なくないんですよ」、と社長の小山内氏は話してくれた。
幅広い客層に、高い再来店率。一時の流行りや、今話題のお店とは確実に異なる。気負いはまったくないが、期待を越える満足を必ずもらえる安心感が、同社の成長の背景にはある。
「流行りはもちろん、他店や店舗数、売上数字だけを競争する気はまったくないんです。大手チェーン店のように人が集まる繁華街に集中させて出店場所を選ぶということもないですし。むしろオープン前はどの店も場所があまりよくないと、周りからは言われてましたしね」と笑う。
食材も効率だけを重視した仕入ではなく、各店舗の料理人が信頼する仕入先から自分の作りたい料理のための食材を仕入れるというやり方。つまり、店舗ごとに食材の仕入れ先が異なる。
「トータルの数字バランスはコントロールをしますが、料理について僕が口を出すことはありません。最高の料理をつくるために料理人なら自分でこだわり抜いた食材を使いたいだろうし、のびやかに創作された料理は、きっとお客様の心に届くと思うんです」
そんな小山内氏は、仮に売上目標が達成していないからと、スタッフに激を飛ばすようなことも一切ない。
「スタッフから笑顔が消えて、お客様の居心地を悪くするだけですから。業界の常識に縛られたり、目の前の利ざやだけでサービスを創造しても楽しくないし、感動なんて生まれないです。来店したお客さまが家に帰宅された時、店であった出来事を家族や好きな人にどんな風に話をするだろうか・・・そこまでをイマジネーションして料理やサービス、演出を考え抜いて欲しい。それがどこにもマネできない『おもてなし』となり競争しない唯一無二の付加価値になるんです」
だから、どんな時も“おモテナし”のど真ん中を生き抜く。
株式会社モテナという社名にはそんな想いが込められている。
「PIZZERIA Pagina ピッツェリア・パージナ」はイタリア・ナポリの伝統と技術を伝承していくために組織された「真のナポリピッツァ協会」が認める審査基準を満たした正真正銘のナポリピッツァを提供
新橋店「OSTERIA Pagina オステリア・パージナ」豊富なワインに打ち立てパスタ、野菜ソムリエとシェフのこだわりが詰まった鎌倉野菜のバーニャカウダなど。店内は大人の優しい時間が流れている
学生の頃から、もともと起業家志向だった小山内氏。イタリアンの店を始めたきっかけは、腕のいいイタリアンのシェフがたまたま友達だったから。
サラリーマン時代、ベンチャー企業やコンサルタント会社での経験を活かし経営とプロモーションは小山内氏が、料理のこだわりは料理人に任せる。仲間と共創することで会社を創業した。
社員は事業を楽しく共創する仲間たち。その考え方は、今もこれからも変わることはない。
「僕は、料理はできないけれど料理人には最高の料理を実現できる、そしてサービススタッフには『この店で働くことが楽しい』と思える環境を創ってあげたい。もちろん優れた労働環境や待遇は必須です。そのための仕組みや活躍できる事業フィールドを創るのは僕の役目で、これからどういう事業を展開させたいか、そのビジョンと成長戦略は、がんばっている社員の夢や志の中にあると言えます」
二号店である「PIZZERIA Pagina ピッツェリア・パージナ」は、一号店でスーシェフを務めていた料理人が、尊敬するナポリピッツァの職人である先輩と一緒に店をやりたいと手を上げたのをきっかけに誕生。2010年、5月31日。『真のナポリピッツァ協会(A.V.P.N)』の認定店となり、東海地区では三店舗目の店として注目を集めている。
店名の中にもある「Pagina(パージナ)」とはイタリア語で「ページ」や「一枚の葉」という意味がある。同社の新しい一頁に未来を描いていくのは夢を叶えたいあなたなのかもしれない。
小山内 正典氏(33才)
株式会社モテナ 代表取締役
1978年生まれ、愛知県出身。大学を卒業後、起業家を目指しベンチャー企業へ就職。新規事業部のメンバーとして東京勤務となる。外食産業を中心にプロデュース等を行う事業でノウハウを積み、後に新規事業支援、成長戦略の立案等のコンサルタント会社へ転職、幅広い経験を積む。28歳の時、名古屋に株式会社モテナを設立。2006年に一号店「TRATTORIA Pagina トラットリア・パージナ」をオープンさせる。現在、名古屋・東京で4店舗を展開。
| 社名 | 株式会社モテナ |
|---|---|
| 設立 | 2006年 |
| 代表取締役 | 小山内 正典 |
| 事業内容 | 飲食店の経営、飲食店の企画、プロデュース、料理スクールの運営 |
| 従業員数 | 38名 |
| 本社所在地 | 〒461-0001 愛知県名古屋市東区泉1-4?23 ホワイトメイツ201 |
| URL | http://www.pagina.vc |
| ■手打ちパスタとワイン「TRATTORIA Pagina トラットリア・パージナ」 |
|---|
| 名古屋市東区泉1-14-23 ホワイトメイツ2F [URL]http://www.trattoria-pagina.com |
| ■真のナポリピッツァと窯料理「PIZZERIA Pagina ピッツェリア・パージナ」 |
| 名古屋市中区栄3-25-19 グロースフードビル1F [URL]http://www.pizzeria-pagina.com |
| ■手打ちパスタとワイン「OSTERIA Pagina オステリア・パージナ」 |
| 東京都港区新橋3-5-13 大興ビル3F [URL]http://www.osteria-pagina.com |
| ■野菜仲卸 “丸小青果”が手掛けるレストラン「da marco ?野菜の美味しいイタリアン? ダ・マルコ」 |
| 名古屋市東区泉1-14-23 ホワイトメイツ1F [URL]http://www.damarco.jp |
2012年2月掲載
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